いま世界中で被害が出ている「WannaCry」というランサムウェアをご存知ですか?WannaCryには「泣きたくなる」という意味があります。
メールで攻撃がされるので、平日を狙った週明けのメールには細心の注意を払ってください。
まずランサムウェアって何だ…?と言う方にもわかりやすく解説したいと思います。
ランサムウェアとは?
ランサムウェアはパソコンウイルスの一つで「身代金要求型ウイルス」と呼ばれているものです。
これがPCに感染してしまうと、ユーザーの意思による操作が不可能になってしまい「元に戻すには金が必要だ」との表示が出て、データを人質に取られた状態になります。
金銭的な被害が出るだけでなく、データなどの資産も失うことになってしまう言わば最凶のウイルスなのです。
データファイルはウイルス感染と共に暗号化され、たとえウイルスが取り除けたとしてもファイルは使えない状態になってしまいます。
有名なのは、PCだと「CryptoLocker」スマホだと「AndroidOS_Locker」です。
なんだ、Androidか~と思ってしまう方もいるかもしれませんが、iOSやMacOSでも同様の被害が確認されています。安心しないでください。
大流行のWannaCry
WannaCryは世界中で大流行し、比較的古いシステムの端末や、システムの更新がされていないなどの脆弱性のある端末に感染します。
WannaCryの対策としてマイクロソフトは、かなり前にサポートを終了したWindowsXPやServer2003にもセキュリティパッチを配布しているそうです。
これは異例のことで、このランサムウェアが世界中にどれだけ影響をもたらしているか容易に想像できます。
他のランサムウェアと同様に「データを人質にとって金を要求」することが目的です。
すでに100カ国ほどの国で感染が確認されていて、その中でも被害が大きかったのは現時点でロシアとなっています。
36,000 detections of #WannaCry (aka #WanaCypt0r aka #WCry) #ransomware so far. Russia, Ukraine, and Taiwan leading. This is huge. pic.twitter.com/EaZcaxPta4
— Jakub Kroustek (@JakubKroustek) 2017年5月12日
日本に被害が少ないのは、休日に入ってしまったからなどという様々な憶測が飛び交っている状況です。なので、週明けの攻撃が危ぶまれます。
対策方法は?
基本的な対策方法として挙げられるのは、
- 不審なメールは絶対に開かず削除する
- ウイルス対策ソフトをインストールする
- OSの更新をして最新のセキュリティパッチをあてる
の3つです。
不審メールは開かない!
不審なメールは開かずに削除する、これは最も基本的なことで一番効果がある対策です。
ウイルスの感染経路として、メールの添付ファイルや本文中のURL先での感染は代表的なものとなっています。
ウイルス対策ソフトを入れる!
ウイルス対策ソフトのインストールは、もしウイルスが入ってきても被害を最小限に抑えるために有効な方法です。
しかし、ウイルス対策ソフトはたくさん入れておけば良い訳でなく、信頼のおけるソフトを1つインストールしておけば十分です。
ウイルス対策ソフトを複数インストールしてしまうと、ソフト同士がバッティングを起こしてしまい予期せぬ動作をする場合があります。
OSをアップデート!
また、OSのアップデートをしてセキュリティパッチをあてることで感染を防げるかもしれません。
しかし、セキュリティパッチを公開しているということは、ランサムウェアの開発者が抜け穴を探しやすくなるという欠点でもあります。
セキュリティパッチをあてたからと言って、安心するのは危険です。
明日5/15は月曜日、ランサムウェアが猛威を振るうXデーとなるかもしれません。
皆さんも積極的に情報を集めて、対策をしてみてください。